DORA JUNG|ドラ・ユング|1906-1980|FINLAND
Dora Jung(ドラ・ユング)は、生涯を通じた日々の弛まぬ努力によって素材と技法を熟知し、自身の表現の実現において妥協を許さない、職人気質の芸術家でした。自らの工房を拠点に、伝統的なダマスク織の技法を発展させ、芸術の域に達するモダンなダマスク織を生み出しました。また、デザイナーとしても、Tampellaとのコラボレーションによりフィンランドのリネン製品を刷新したパイオニアでもあります。
中央美術工芸学校のテキスタイル・アート学科の一期生として学び、1932年の卒業後すぐに自宅で自身の織物工房『Dora Jung Textil』を設立。教会からの依頼やコミッションワークを中心にダマスク織のテキスタイルを制作する傍ら、活動当初から海外の大規模な展覧会にも作品を出展するなど、精力的に活動しました。
1937年は、パリ万博で金賞を受賞し、仕事の面でも大規模な依頼を機に、後に芸術顧問となるTampellaとのコラボレーションが始まりました。また、Aalto夫妻が手掛けたSavoyレストランのテーブルクロスやナプキンなどを担当したことでArtekとの協力関係も始まり、彼女にとって重要な年となりました。
1938年には、学生時代からの友人であり同志でもあったガラスデザイナーのGunnel Nyman(グンネル・ニューマン)との合同展を開催し、二人は1947年にもArtekで展示を共にしました。
1956年にArtekで開催された『リネン展』で、Tampellaで製造されたリネン製品を発表。これらは、1950年代初めから次々と発表されていた『美しい日用品』を具現化するモダンデザインのテーブルウェアと調和する、モダンなリネン製品となりました。
数々の受賞歴の中でも、特筆すべきはミラノ・トリエンナーレでの活躍で、1951年と1954年には自身の工房での作品で、1957年にはTa