Item No. :SARP507
Designer:Timo Sarpaneva
Maker:Iittala
Size :H:64mm φ:76mm 210ml
Timo Sarpaneva(ティモ・サルパネヴァ)は、新たな技術を追い求めてガラスの表現の探求と実験を繰り返していました。その過程で、1963年に別の実験の副産物であった表面が焼け焦げた木型から着想を得て、この表現を作品へと発展させました。
同年、表面が焼け焦げた木型を組み合わせてユニークピース制作。続いて1964年には代表作のひとつである『FINLANDIA』シリーズを発表しました。
焼け焦げた木型の表面がそのままガラスに写しとられた凹凸のある不規則な表面のテクスチャは、この後1970年代半ばまで続くトレンドとなりました。
こちらは、1965年に同様の表現を用いた最初期のプロダクトとしてデザインされ、1969年から1975年に製造されました。
製品化にあたっては、おそらく焼け焦げた木型からグラファイトなどで型を作り直して製造され、少なくとも3種類の型が用いられています。
画像11枚目は比較画像で、左からA、B、Cとなります。※目立つダメージなく良い状態です。
Timo Sarpaneva(ティモ・サルパネヴァ)は、フィンランドのモダンデザインを代表する傑出したデザイナーのひとり。ヘルシングの中央美術工芸学校でグラフィックデザインを専攻。卒業後の1949年、Riihimäen Lasi(リーヒマエン・ラシ)のガラスデザインコンペで2位を獲得し、ガラスデザイナーとして招かれますが、無償でのデザイン提供を求められたことで交渉は決裂しました。
ガラスデザイナーへの道を模索するなか、1950年にA. Ahlström(アールストロム)で展覧会やショーウィンドウ、グラフィックの仕事を手がけます。同年、Holmegaard(ホルムガード)からガラスデザインの依頼を受けてA. Ahlströmを辞める決意をしますが、A. Ahlström側からグループ企業Iittala(イッタラ)でガラスデザイナーとして活動する道を示され、1951年にIittalaでのキャリアをスタートさせました。初期に手がけた芸術性の高いアートピースは、1954年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞。さらに、1956年に発表したマウスブローによる実用ガラス『i-line』でも、1957年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞しました。1946年からIittalaで活躍していた盟友Tapio Wirkkala(タピオ・ヴィルカラ)とともに、Iittalaをフィンランドを代表するブランドへと押し上げました。
Iittalaでは、ガラスデザインだけでなくポスターやパンフレット、パッケージなど、グラフィックデザインの分野でも活躍しました。なかでも『i-line』のためにデザインしたロゴマークは、のちにブランドロゴとして発展し、長くIittalaの象徴となりました。
また、Timo Sarpanevaは、ガラス職人や技術者たちとの協働を通じて、つねに新たな技法と表現を探求しました。試作と実験を重ねるなかで、1963年には木型の焼けた表面が生み出す質感に着目し、『Finlandia』シリーズへと結実させています。こうした姿勢は、のちにTampella(タンペラ)の工場で展開したテキスタイル『Ambiente』にもつながり、機械を巨大な絵筆のように用いる『マシンペインティング』という表現へと発展しました。
IittalaやTampella以外にも、Venini(ベニーニ)でのアートガラス、Rosenthal(ローゼンタール)の磁器、Rosenlew(ローゼンリュ)の鋳鉄、Opa(オパ)のステンレス、ラグやグラフィックデザインまで、幅広い領域で活躍しました。
1956年にルニング賞、1963年にアメリカのインターナショナル・デザイン・アワード、1967年にプロ・フィンランディア、1977年にはプロフェッサーの称号を授与されるなど受賞歴多数。
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