Item No. :HKAR011
Designer:Harri Koskinen
Maker:Arabia
Size :H:72mm W:172mm D:112mm(DISH) 219mm x 129mm(LID) 1L
2001年にArabia(アラビア)から発表されたデザインプロジェクトでは、 Harri Koskinen(ハッリ・コスキネン)、James Irvine(ジェームズ・アーヴィン)、Alberto Meda(アルベルト・メダ)、Nathalie Lahdenmäki(ナタリー・ラーデンマキ)、Richard Meier(リチャード・マイヤー)が参加し、各デザイナーが「AIR」「EARTH」「WATER」「FIRE」「SPACE」という5つの自然要素のテーマをそれぞれ担当し、シリーズが展開されました。
こちらは、Harri Koskinen(ハッリ・コスキネン)によってデザインされた「AIR」シリーズのひとつ。
「AIR」シリーズは、冷蔵庫や冷凍庫での保存から、オーブンや電子レンジでの調理、さらにそのまま食卓に出せるタッパーディッシュとしてデザインされ、3色3サイズの容器と、それらを収納できるアルミニウム製トレイで展開されました。
蓋は樹脂製の複合素材で、容器は磁器製。
蓋には引き出しやすい取っ手、容器側面には持った際の引っ掛かりが設けられるなど、機能面にも配慮されたデザインです。
※おそらく未使用で、非常に良い状態です。蓋の表面にはスレがあります。
Harri Koskinen(ハッリ・コスキネン)は、現代フィンランドデザインを代表するデザイナーのひとり。 ヘルシンキ芸術デザイン大学(現アールト大学)で学び、在学中よりIittala(イッタラ)との協働を開始し、1990年代より本格的に活動を展開しました。
2000年には自身のスタジオ「Friends of Industry Ltd.」を設立し、プロダクトデザインを軸に空間やアートに至るまで領域を横断した活動を展開。 シンプルで明快な造形と素材の特性を活かしたデザインを特徴とし、家具、照明、ガラス、テーブルウェアなど幅広い分野で活躍しています。
1996年にDesign House Stockholm(デザインハウス・ストックホルム)から発表された「Block Lamp」は、氷の塊の中に電球を封じ込めたような構造で国際的な評価を獲得し、フィンランドデザインの新しい世代を象徴する作品となりました。
Iittalaとの関係はキャリア初期から継続しており、「Halo」「Muotka」「Valkea」「Lantern」などのガラス製品やテーブルウェアを手がけるほか、2009年にはArt Worksシリーズの初回デザイナーとして起用され、Nuutajärvi(ヌータヤルヴィ)の職人との協働により新たな技法を用いた作品を発表しました。
Arabia(アラビア)の「Oma」や「Air」、Hackman(ハックマン)の「Tools」シリーズ、Finnair(フィンエアー)の機内食器「Kuulas」、さらにMarimekko(マリメッコ)、Artek(アルテック)、Nikari(ニカリ)など、フィンランドを代表するブランドにおいて多くのプロダクトを手がけています。
イタリアのAlessi(アレッシィ)やVenini(ヴェニーニ)、日本のIssey Miyake(イッセイ ミヤケ)やMaruni(マルニ)、iwatemo(イワテモ)との協働でも知られ、国際的に活躍しています。
カイ・フランク賞(2009年)、プロ・フィンランディア・メダル(2009年)、コンパッソ・ドーロ賞(2004年)など受賞歴多数。
Arabiaは1873年、ヘルシンキ郊外のアラビア地区にスウェーデンの陶磁器メーカー Rörstrand(ロールストランド)の子会社として設立され、翌1874年に操業を開始しました。 1916年にはRörstrandの資本から離れ、フィンランド企業として独立します。
1929年には全長112メートルにおよぶ当時世界最大級のトンネル窯が導入され、 生産の効率化と大量生産体制が確立されました。 これによりArabiaはヨーロッパ有数の陶磁器工場へと発展していきます。
1932年にはKurt Ekholm(クルト・エクホルム)がアートディレクターに就任し、 Arabiaにおける芸術活動を芸術部門として組織化。 作家のための制作環境を整え、プロダクトとアートピースを並行して発展させる体制を築きました。
Arabiaの大きな特徴は、芸術部門、応用芸術部門、プロダクトデザイン部門という 三つの分野が相互に関わりながら製品開発を行ってきたことにあります。
芸術部門にはToini Muona(トイニ・ムオナ)、Friedl Kjellberg(フリードル・チェルベリ)、 Michael Schilkin(ミカエル・シルキン)、Birger Kaipiainen(ビルガー・カイピアイネン)、 Rut Bryk(ルート・ブリュック)、Kyllikki Salmenhaara(キーリッキ・サルメンハーラ)らが参加。 その作品は1930年代から国際的な評価を獲得し、Arabiaの文化的側面を担うとともに、 フィンランド陶芸の発展に重要な役割を果たしました。
1940年代にはFriedl Kjellbergが蛍手の技法を用いたRice Porcelainを開発。 1950年から量産が開始され、1974年まで続くロングセラーとなり、 Arabiaを代表する芸術磁器として国際的に高い評価を受けました。
Ekholmは1930年代に北欧で広がった機能主義の流れを背景に、 1935年にテーブルウェアARシリーズ(SINIVALKO)を発表し、 後の北欧モダンデザインの方向性を示しました。
1945年にはKaj Franck(カイ・フランク)がデザイナーとして入社し、 Kaarina Aho(カーリナ・アホ)やUlla Procopé(ウラ・プロコペ)らとともに プロダクトデザインの刷新を進めました。 1953年に発表されたKiltaシリーズは、シンプルな幾何学フォルムと多用途性を特徴とする 革新的なモダンデザインのテーブルウェアとして大きな成功を収めました。
Arabiaは1930年代から数多くの受賞歴を誇りますが、特に1950年代の ミラノ・トリエンナーレ(1951・1954・1957)では、 芸術部門の作家の作品に加えデザイナーによるプロダクトも数多く受賞し、 世界的な評価を確立しました。
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