Item No. :KFGL2003
Designer:KAJ FRANCK
Maker:Nuutajärvi
Size :H:230mm φ:130mm
1955年にデザインされ、1955年から1968年まで製造されたモデル。
1953年にArabia(アラビア)から発表したKILTAシリーズの成功を経て、Kaj FranckはNuutajärvi(ヌータヤルヴィ)においても、シンプルな幾何学的フォルムをデザインに取り入れ始めました。
球体と円柱を組み合わせたこのピッチャーもそのひとつ。
1960年代半ばごろに球体がやや幅広になった、より安定感のあるフォルムへとデザインが変更されましたが、こちらは初期モデルとなります。
取っ手を持たない構造には、製造工程の簡略化によるコスト削減や破損リスクの軽減、さらには輸送や収納時の省スペース化といった合理性が意図されています。
問題解決から導き出された、機能美を具現化したピッチャーです。
型吹き(廻し吹き)によって成形されており、サイズやガラスの厚み、注ぎ口のかたちなどに個体差が見られます。
※目立つダメージなく良い状態です。
Kaj Franck(カイ・フランク)は、20世紀フィンランドのモダンデザインを代表するデザイナーのひとり。 ヘルシンキの中央美術工芸学校(現アールト大学)ではArttu Brummer(アルッツ・ブルマー)に師事。卒業後は家具やインテリア、テキスタイルなど幅広い分野で活動しました。
1945年にKurt Ekholm(クルト・エクホルム)の要請でArabia(アラビア)に主任デザイナーとして迎えられ、戦後の日常生活に必要なテーブルウェアの刷新を担いました。 1946年には、Karhula-Iittala(カルフラ・イッタラ)のコンペで入賞したことを機にIittalaでガラスデザイナーとなりますが、1950年にArabiaと同じWärtsilä(ヴァルチラ)傘下のグループ企業となったNuutajärvi(ヌータヤルヴィ)に移籍し、ディレクターとしてArabiaと共通理念のガラスウェアのデザインを始めました。
『フィンランドの良心』とも称されたKaj Franckのデザイン思想は、「大衆のためのデザイン」と「デザイナーの社会的責任」という考えに基づいています。 シンプルな幾何学フォルムと装飾を排した色彩による表現で、長く使い続けることのできる普遍的なプロダクトを数多くデザインしました。
ArabiaのKILTA(現TEEMA)シリーズやNuutajärviのタンブラー5027(現KARTIO)シリーズは、現在もIittalaで製造が続けられるロングセラーとなっています。 またその一方で、Nuutajärviでは工芸的アプローチによる芸術性の高いユニークピースのガラス作品も数多く手がけており、これらにFranckの芸術家としての側面を見ることができます。
1960年からはヘルシンキの芸術デザイン学校(現アールト大学)で教育にも携わり、フィンランドのデザイン教育にも大きな影響を与えました。 ルニング賞(1955年)、ミラノ・トリエンナーレ グランプリ(1957年)、コンパッソ・ドーロ賞(1957年)など受賞歴多数。
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