"RUSKA" VASE S
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"RUSKA" VASE S

¥13,200
/
税込

Item No. :ARAB605
Designer:Richard Lindh / Ulla Procopé
Maker:Arabia
Size :H:138mm φ:77mm

Stock 1

Ulla Procopé(ウラ・プロコペ)によって1960年にデザインされた『RUSKA』シリーズ。同年のミラノ・トリエンナーレで発表され、1999年まで長きにわたり製造されたストーンウェア製のテーブルウェアです。

ARABIA(アラビア)で初めてプロダクトにマット釉を採用したシリーズで、黒褐色から茶褐色まで、ひとつひとつ異なる釉薬の表情が特徴です。

発表当初はSモデルのプレートやボウル、カップ&ソーサーなど10点で構成されていましたが、人気の高まりとともに製品が追加され、最終的には40点を超えるラインナップへと発展。ARABIAで最も成功したテーブルウェアシリーズのひとつとなりました。

Ulla Procopéは、1950年代後半から1960年代にかけて数々のヒット作を手掛け、ARABIAのモデルデザイン部門を牽引した優秀なデザイナーでしたが、健康上の問題により1967年にARABIAを去り、翌1968年に47歳の若さで亡くなっています。

『RUSKA』シリーズには、Ulla ProcopéがデザインしたSモデルだけでなく、シリーズが継続するなかで、他のデザイナーによるモデルも加えられました。この花器もそのひとつで、Richard Lindh(リカルド・リンド)によってデザインされました。

花器は3サイズで展開され、中間サイズの底面にのみ『ARABIA・RUSKA 1960 1980』とエンボスで表記されています。このことから、『RUSKA』シリーズの20周年を記念して中間サイズがデザインされ、その後に大小2サイズが展開されたものと推測されます。また、個体数の少なさから短期間の製造であったと考えられます。こちらは、最も小さいサイズ。

※目立つダメージなく良い状態です。

ULLA PROCOPÉ|ウラ・プロコペ|1921-1968|FINLAND

Ulla Procopé(ウラ・プロコペ)は、フィンランドの女性デザイナー。

ヘルシンキの中央美術工芸学校で陶芸を専攻し、卒業後の1948年にARABIA(アラビア)へ入社。装飾部門でOlga Osol(オルガ・オソル)のもと、デザイナーとしてのキャリアをスタートさせました。

1956年からはKaj Franck(カイ・フランク)率いるモデルデザイン部門に移り、1967年までデザイナーとして活躍。ろくろ成形や絵付けに加え、釉薬と焼成の実験にも取り組み、工場の研究室や模型職人、窯の担当者と協働しながら、量産に適した製品を開発していきました。

代表作には、キッチンからテーブルへとそのまま並べられる『Liekki』、コバルトブルーの大胆な絵付けによる『Valencia』、量産の実用陶器にマット釉を採用した『Ruska』などがあります。

これらのヒット作を次々に生み出し、1950年代末から1960年代のARABIAにおいて、モデルデザイン部門を牽引した最重要デザイナーのひとりでしたが、その活躍の最中、工場で陶磁器の原料に含まれる細かな鉱物の粉を吸い続けたことで珪肺を患い、1968年に47歳の若さで亡くなりました。

RICHARD LINDH|リカルド・リンド|1929–2006|FINLAND

Richard Lindh(リカルド・リンド)は、フィンランドのデザイナー。1951年から1954年まで芸術デザイン学校で陶芸を学びました。在学中の1953年、後に妻となるFrancesca Mascitti Lindh(フランセスカ・マスシッチ・リンド)とともにヘルシンキに小さなスタジオを設立し、主に実用陶器を制作しました。

1955年にArabiaの芸術部門に所属。以後、1959年から応用芸術部門、1964年からプロダクトデザイン部門、1973年から芸術部門など、Arabiaのさまざまな部門でディレクター職を歴任し、1989年に同社を離れました。

アートピースからテーブルウェアまで幅広く手がけたデザイナーです。SNモデルをはじめとするプランターを代表作に、シンプルでモダンなフォルムのプロダクトを多く残しました。1970年にはフィンランド国家デザイン賞を受賞しています。

ARABIA|アラビア|1873–|FINLAND

Arabiaは1873年、ヘルシンキ郊外のアラビア地区にスウェーデンの陶磁器メーカー Rörstrand(ロールストランド)の子会社として設立され、翌1874年に操業を開始しました。1916年にはRörstrandの資本から離れ、フィンランド企業として独立します。1929年には全長112メートルにおよぶ当時世界最大級のトンネル窯が導入され、生産の効率化と大量生産体制が確立されました。これによりArabiaはヨーロッパ有数の陶磁器工場へと発展していきます。

1932年にはKurt Ekholm(クルト・エクホルム)がアートディレクターに就任し、Arabiaにおける芸術活動を芸術部門として組織化。作家のための制作環境を整え、プロダクトとアートピースを並行して発展させる体制を築きました。Arabiaの大きな特徴は、芸術部門、応用芸術部門、プロダクトデザイン部門という三つの分野が相互に関わりながら製品開発を行ってきたことにあります。

芸術部門にはToini Muona(トイニ・ムオナ)、Friedl Kjellberg(フリードル・チェルベリ)、Michael Schilkin(ミカエル・シルキン)、Birger Kaipiainen(ビルガー・カイピアイネン)、Rut Bryk(ルート・ブリュック)、Kyllikki Salmenhaara(キーリッキ・サルメンハーラ)らが参加。その作品は1930年代から国際的な評価を獲得し、Arabiaの文化的側面を担うとともに、フィンランド陶芸の発展に重要な役割を果たしました。1940年代にはFriedl Kjellbergが蛍手の技法を用いたRice Porcelainを開発。1950年から量産が開始され、1974年まで続くロングセラーとなり、Arabiaを代表する芸術磁器として国際的に高い評価を受けました。

Ekholmは1930年代に北欧で広がった機能主義の流れを背景に、1935年にテーブルウェアARシリーズ(SINIVALKO)を発表し、後の北欧モダンデザインの方向性を示しました。1945年にはKaj Franck(カイ・フランク)がデザイナーとして入社し、Kaarina Aho(カーリナ・アホ)やUlla Procopé(ウラ・プロコペ)らとともにプロダクトデザインの刷新を進めました。1953年に発表されたKiltaシリーズは、シンプルな幾何学フォルムと多用途性を特徴とする革新的なモダンデザインのテーブルウェアとして大きな成功を収めました。

Arabiaは1930年代から数多くの受賞歴を誇りますが、特に1950年代のミラノ・トリエンナーレ(1951・1954・1957)では、芸術部門の作家の作品に加えデザイナーによるプロダクトも数多く受賞し、世界的な評価を確立しました。


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